完璧主義で勉強に苦手意識がある人は、コーネルメソッド・ノートを使おう!
試験や資格のために限られた時間で勉強するのって、なかなか進め方が難しいですよね。
特に、ノートを見やすく、間違い1つなく作りたい!という完璧主義タイプの方に関しては、テストまでにノート作りが終わらず(あるいはノート作りだけで終わってしまい)肝心の勉強内容が頭に入っていない...という苦い経験をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
私自身も完璧主義のせいでノート作りとテスト勉強に何度も失敗してきたのですが、そんな自分にはコーネルメソッドというノートの取り方がピッタリだと分かったので、その方法とメリットを書きたいと思います!
- 1コーネルメソッド(The Cornell Note-Taking System)とは?
- 2コーネルメソッドの方法
- 3.コーネルメソッドの一般的なメリット
- 4. コーネルメソッドが完璧主義者さんにオススメな理由
1コーネルメソッド(The Cornell Note-Taking System)とは?
コーネルメソッドとは、1940年にアメリカのコーネル大学教授ウォルター・パウクによって提唱されたノート・システムです。彼の著書である大学生の勉強法に関する本で紹介されて以来、今でも世界中で人気の根強いシステムです。[1]
2コーネルメソッドの方法
それでは詳しい方法を見てみましょう。
こんな風に4つのパーツに分かれています。1から4の順序で書き込みます。また、それぞれのスペースに書き込むタイミングも重要です。
1.トピック <勉強/授業中>
ページの題名。教材名や授業名も書き、後で見返す際にページを探しやすくします。
2.ノート <勉強/授業中>
教材/授業のノートを取るスペース。
ノートを取る際のポイントとしては、
・全文を書かない
・箇条書きで書く
・記号(→、◯、×、∴など)を使い、読みやすくする
・余白を多くして、後から書き足せるようにしておく
3.問題/ポイント <勉強/授業後 できるだけすぐ>
ここには、2のノートスペースの情報を見返した後に、
・ポイントのまとめ(表や箇条書きなど)
・疑問に思ったこと
・ノートを反映した短い問題
を書きます。特に最後の「問題」作りはとても大切です。
4.要約 <勉強/授業後24時間以内>
2、3を経てある程度ノートの内容を理解したら、このスペースに内容の要約を書きます。このとき、
・全文で書く
・内容の大枠、他の情報との繋がりを意識する
ことが重要です。
実際にノートを取ってみると、こんな感じです。
*手書きのほうが記憶保持に良いとされていますが、見やすさを考慮してタイプしました。
3.コーネルメソッドの一般的なメリット
コーネルメソッドを使うことによって、「ノート」、つまり勉強内容のすぐ横に自分で作ったクイズを書き込めるわけですが、
この「問題」は勉強の効率をかなり上げてくれます。
というのも、勉強の復習をする場合、内容のクイズに答えるテスティング(testing)と、ただノートを読み直す(rereading)のでは、テスティングの方が記憶保持に効果的だそうです。[2]
もう1つ、これは個人的見解ですが、コーネルメソッドの枠組みに意識を向け、日々使っていくことで、情報の書きとり(ノート)-->情報の抽出(問題)-->情報の整理統合(要約)というプロセスを軸に持つことができるようになると思います。この軸を持つと、例えばコーネルメソッド使用中でなくとも何気なく読んだ本の構成が浮かび上がって見えたり、大事な部分とそうでない部分の区別がつきやすくなったりします。
4. コーネルメソッドが完璧主義者さんにオススメな理由
まず1つは、私の場合、テスト対策!となったときに、まず第1章の1ページ目をまとめて、次に2ページ目..という風に、とにかく前から順番にやらないと気が済まなかったんです。でもそれってすごく危険で、例えば1ページ目によく理解できていない内容があっても飛ばすことができず、理解するまでそこで引っかかっちゃうんですね。正直2ページ目の内容はよく分かっているけれど、完璧主義の自分は1ページ目を飛ばすことを許さない...。それで結局テストまでに対策が間に合わなかったり。(泣)
比べてコーネルメソッドでは、テスト対策ともなる「問題」を「ノート」(勉強内容)のすぐ横に書けます!これなら例え1つ目の内容を飛ばしてしまっても、後から戻って書き込むスペースがあるので安心です。
次に、完璧主義な私によくあるのが、ノートの1ページあたりの情報量が多く、それを丁寧にまとめて、ふと振り返ると全然進んでおらず、そのまま挫折してしまうことです。...うーん、これが完璧主義あるあるなのかはよく分からなくなってきましたが(どちらかというと継続力?)、とにかく勉強が進んでいない感じって辛いですよね。体感ってモチベーションには大事です。
コーネルメソッドだと、ご覧の通り1ページあたりに書き込める「ノート」のスペースが本来のノートよりも少ないです。すると1ページをこなすハードルが低くなり、精神的負担も軽くなります。ページ数はその分多くなりますが、テスト対策を始める時点ですでに模擬テスト(「問題」)が完成している訳ですから、ノート1ページあたりの復習時間もすごく短いです。
ということで、
勉強が苦手な方、特に完璧主義の方は、ぜひコーネルメソッド試してみてください!!
[1] Wikipediaより
[2] Henry L. Roediger III and Jeffrey D. Karpicke, “The Power of Testing Memory: Basic Research and Implications for Educational Practice,” Perspectives on Psychological Science 1, No. 3 (2006): 181-210.